2012年12月31日月曜日

ガラージ・ファントーニの揺れる机
Garage Fantoni GT 1800x800 + GL上下昇降脚

ガラージのファントーニ・シリーズはその頑丈そうな仕様からパソコンデスクとしての人気が高いが、大型天板にT字脚(GT、GL)を組み合わせたときの上下振動は許容できないものがある。このレビューでは以下のT字脚デスク用部材を組み合わせた机を取り上げる。

  • 天板=Fantoni GT 濃木目 幅1800ミリ×奥行800ミリ
  • レール=Fantoni GL 幅1800ミリ天板用
  • 脚=Fantoni GL 上下昇降脚 ※最低高670ミリで固定

デスク用部材は重量のあるよい素材を使っており、組み上がった机からはカタログ通りに頑丈そうな印象を受ける。しかし実際は肘をついただけで天板が沈み込み、キーボードやマウス操作で机がぶるぶる震える。原因はT字脚。重い天板を静止状態で支えるには強度が足りない。天板に微妙な力が加わるだけでT字脚に撓みが発生し、金属特有のバネが効いているような細かい揺れに変換される。長時間作業していると乗り物酔いのように気分が悪くなる。仕事用の机としては失格だろう。

↑不備を指摘された旧動画
↓要望を取り入れて再撮影した新動画

上の動画は天板に24インチWUXGAモニタ2枚(約10キロ)、左右にスピーカー(2.5キロ×2個)の計15キロが乗っている。下の動画は天板に24インチWUXGAモニタ4枚(約20キロ)、左右にスピーカー(2.5キロ×2個)の計25キロが乗っている。

モニタを2枚追加して極端に不安定さが増したということはない。追加されたモニタは天板左右の中央付近にあり、重心が前方に移動したのがよかったろう。本来はモニタ6枚(2段組×3)を乗せる予定でこの机を買ったが、6枚の場合はクランプ式アーム3本を天板後方に取り付ける。アーム1本に10キロ乗せただけで上の動画の体たらくなのに、30キロもの重量が天板の後ろにかかるとどうなるかは簡単に想像がつく。よって現時点では試していない。

商品ページにある「集中荷重140キロでもたわみ0.3%未満」は、天板真ん中のレールに支えられた部分に真上から力を加えた結果だ。「荷重46キロでも横揺れはほぼ変化なし」は、脚のある側に錘を吊り下げた結果であり、横方向に力を加えたのではない。いずれも実際の使用状態に即した試験とは言いがたい。脚にもレールにも支えられていない前後に力を加えた場合の試験結果を出さないのはあざといのではないか。いや、耐荷重80キロ=頑丈そう=重い物を乗せてもビクともしそうにない・・・と、単純に連想ゲームした方が悪いのか。

わたしは組み立てサービスを利用したが、ネジが緩いのではないかと指摘されて改めて締め上げてみた。それで分かったことが一つ。ネジを緩めて天板の揺れがT字脚にまともに伝わらないようにしたほうが揺れの収まりがよい。このことから揺れの原因が組立不良ではなく、T字脚の強度にあることが分かった。

この机、どうしてくれよう・・・。天板だけ再利用してパネル脚の机に作り変えるか。しかしパネル脚だと色違いになるし、なにより高さ720ミリが受け入れがたい。諦めて損切ってしまうのが一番か。この机でゆらゆら揺られているうちに、机から離れたときも揺れている感じが止まらなくなった。T字脚は揺れるとは聞いていたが、揺れるということがこれほど苦痛をもたらすとは想像できなかった。

2013年2月11日増補

0 件のコメント:

コメントを投稿